12/20/2009

◆今年最後のレッスン!

あっという間に12月も後半となり、青山書道教室も赤坂書道教室も今年最後のクラスだ。青山では大御所I先生も見え、「今年の締め!」という気分が否が応にも高まった。ホント、年末だよねえ。

↓↓↓これは創玄展に出すために練習している木簡(もっかん)の一部分。I先生からの注意点は、縦画も横画も始筆をきっちりと蔵鋒(ぞうほう)で書く。つまり逆から入って書くということ。Aが始筆でBまでいったら下へ折り曲がる。自分では蔵鋒で書いているつもりだったが、チョコッとではなく、もっと大胆にしなくてはいけなかった。「九月」の部分はカスレ過ぎないようにとのこと(このくらいならOKか)。その辺りの兼ね合いが難しいなあ。


↓↓↓いつものお題・願真卿(がんしんけい)の楷書は、なかなか抑えどころが身に付かない。T先生から指摘されたのは、まず「太」の右のハネ。願真卿の最も特徴的な部分だ。Aまで延びたところで筆をBに戻し、覆いかぶさるようにハネを付ける。それがうまく出来れば先生が朱で書いた形になる。


「后」はAではなくBを太くしなくてはいけない。原著をよく見ないといかんかった。


ここのAの部分は少し上に反ってしまったが、ちょっと俯いた感じに書くといいんだね。


↓↓↓お次は赤坂書道教室のいつものお題・造像記(ぞうぞうき)。Aの点の部分は原著ではよく見えないので、微妙な位置に書いてみたが、これは駄目。原著の文字に「ん?」と思うようなところがあったら辞書を引き、同じものがあるかどうかまず確かめる。もし同じ書き方が2つ以上あればOKだが、1つしかなくて疑問が残る場合は、通常正しいとされる書き方にした方がいいそうだ。というわけで、この部分はBのようにしっかりと点を書く。なるほどね。


↓↓↓最後は雑誌「書統」の12月の規定課題の隷書(れいしょ)だ。Aの部分で一旦筆を止め、下向きに方向転換するといい。何度も同じところを直されているような気がするが、少しは進歩しているんだろうか??? ということで、今年のクラスはすべて終了。皆様よいお年を!

12/09/2009

◆さまざまな書風の木簡を楽しむ

今回の赤坂教室では、買ったばかりの木簡(もっかん)の本『簡牘名蹟選(かんとくめいせきせん)7』の中から、これは面白い!と思うものを選んで書いてみた。すべて漢(かん)の時代のもので、約2000年前に書かれている。古代人の自由さ、雄大さ、そして驚くばかりの大胆さには、ただただ感服するばかり。

↓↓↓これは非常に珍しい布に書かれた私信のなかの一部分。T先生から、のびのびとしていていいよと褒めてもらい、自分でも結構気に入ったのだが、オリジナルの文字と比べてしまうと、自由さ、大らかさに(当たり前だけど)完敗。一字目はちょっと読めないと思うが「察」。


↓↓↓これは木簡で「縣泉置」(意味は分からん)。全体に少し右に寄りすぎた。署名はいつもの書き方とは変えた方がよいと、先生が朱で手本を書いてくれた。これ、なかなかいいんじゃない?


↓↓↓そんなわけで、早速書き直してみた。署名の字間がくっつき過ぎたと思ったが、このくらいが丁度いいとのこと。下に印を2つ押すといいとか(そんなに持ってないけど)。偶然だけど成功だ。よかった。


↓↓↓最後は、何これ?!、と言いたくなるような大胆な書風の木簡「甲辰下」。と言ってもどこが大胆なのかわからないかもしれないが、実際の文字はAとBの部分が(もっと)極端に太く、特にBの部分は縦の長さが他の文字の5倍、太さはAの5倍くらいある。どうやったらこれだけ太く書けるのかと思ったら、T先生は筆の穂先を縦ではなく横に寝かせて、グワッと太くした。ちょっと分かりにくいが、朱の部分がそれだ。よ~し! 今度はこの書き方に挑戦するぞお!!!

11/22/2009

◆世田谷美術館・友の会作品展に出品!

世田谷美術館の友の会会員なら誰でも参加できる作品展が、今年も11月25日(水)~29日(日)の5日間、美術館内の区民ギャラリーで開催される(午前10時~午後6時。最終日午後4時まで)。そこで早速、前々回にこのブログで紹介した中国の便箋に書いた古代文字の木簡(もっかん)を出品することにした。額は、近くの伊東屋に行って、スペインの画家・ミロの絵のイメージになるようにと店員さんと相談しながら特注したものだ。出来上がったものを見るとイメージ通りの仕上がりで、馬子にも衣装だなあと、ちょっとうれしくなった。

↓↓↓その出品作を、額付きでどうぞ。ミロのイメージになっておりますかどうか。

11/08/2009

◆創玄展のための習作・いよいよ稼動

創玄展二科の作品提出の締め切りがいよいよ来年1月に迫ってきた。今年も古代文字の木簡(もっかん)で挑戦だ。ま、他に取柄がないということもあるんだけどね。

↓↓↓T先生から今のところ一番いいという評価をもらった作品がこちら。今後の注意点は、①文字にもっと大中小を付ける、②左側の上の2文字はカスレさせる(墨が多すぎたら紙でふき取って調整)、③字の間をもっとあけた方がきれい(字を少し小さく書く)。分かっちゃいるけど、できないんだな、これが。


↓↓↓創玄ばかりじゃつまらないから、赤坂書道教室では「書統」の今月の随意課題に挑戦してみた。大きさは半切1/2。隷書(れいしょ)風だが、詩は唐の時代に書かれたもの。「月が沈み、カラスが鳴き、霜の気が空いっぱいに満ちている」という意味らしい。「啼」と「満」の字をもっと横広にすればよかったが、時間がなくなったので、これにて終了。


お次はいつもの青山書道教室のお題、顔真卿(がんしんけい)の楷書だ。
↓↓↓Aの部分は先生の朱にように、筆の腹を使ってぐっと三角になるように書く。角度はBのように外側をふっくらと(向勢:こうせい)。Cもすっと書くのではなく、やはり筆の腹を使って、ぼてっとした感じにする。


↓↓↓これも縦画は向勢の書き方だ。Aのように内側はほぼまっすぐで、外側(B)を湾曲させる。どうやったらそうなるんだろう???


↓↓↓次はハネの部分。Aの部分、同じ太さで書いてしまったが、先生の朱のように、曲がるころに太くなっていく。


↓↓↓今度はハネの角度(A)がいかんかった。これも向勢、つまり外側をふっくらとさせなきゃいけない。顔真卿って、ほんと、独特の書き方をする天才だね。


↓↓↓最後は赤坂書道教室のお題、造像記(ぞうぞうき)だ。また、下の2文字が上になり過ぎた。早く、スイスイとバランスよく書けるようになりたいなあ。

10/18/2009

◆またもやダンボール書道?!

先週、縦長のダンボールに書いた木簡を紹介したが、好評(?)につき、今度はそれを四角いダンボールに書いたものと中国の便箋に書いたものをご紹介。巷では(?)、文字より鳥の方の人気が高いのが、ちょと複雑なところではありますが・・・。





さて、それではいつものように、青山書道教室のお稽古、顔真卿(がんしんけい)の有名な楷書・告身帖(こくしんじょう)の臨書からいってみよう。

↓↓↓Aの部分、縦画は真ん中あたりが太くなくてはいけなかった。それが顔真卿の大きな特徴なのだ。


↓↓↓お次は「心」の部分。Aのところが細くなくてはいけない。線が終わるような気分になった後、改めて顔真卿的ハネを書くという感じだ。ハネる前に細くするというのは結構難しい。


↓↓↓ここも顔真卿ならではの個性的なところ。Aの部分はクリンと上げてから斜め下に下げる。


↓↓↓赤坂書道教室のいつものお題は石窟に彫られた造像記(ぞうぞうき)。その文字の力強さ、無心さを、少しは表現できただろうか。


↓↓↓続いて古代文字の隷書(れいしょ)。Aの長い横画は、途中で力が抜けないように、しっかり書かなくてはいけなかった。私の線は、ちょっとよたよたしている。Bの部分は、つい右肩上がりに書いてしまったが、横画の角度は水平だ。これ、隷書の鉄則だよね。

10/12/2009

◆ダンボールに木簡を書く

この休みに、前回の教室でちょっと練習した古代文字の木簡(もっかん)を細長いダンボールに書いてみた。それをず~っと玄関に飾りっぱなしだったタペストリーにピンでくっ付けたのがこちら。ダンボールは上紙を剥がしたり破ったりして、古代の地層から出土した雰囲気を出してみたのだが、どんなもんでっしゃろ?

10/04/2009

◆今期の新しいお題は告身帖

青山書道教室は今回から期が変わり、お題も新しくなった。これから6カ月間は願真卿(がんしんけい;706~785年)の楷書・告身帖(こくしんじょう)だ。願真卿はその書も超個性的だが、人物も相当なモンだったようだ。告身とは、官吏に新しい役職を伝える際に渡される正式な辞令書のことだが、これは自書告身帖とも呼ばれ、願真卿自身が自分への辞令を書いてしまったもの。かなり破天荒な人物だったんだろうなあ。

↓↓↓Aの部分、角度が横になり過ぎ。もう少し立てるべきだった。Bの横画はもう少し長く、C の角度もあまり寝かせず、もう少し立てたほうがよかった。


↓↓↓上の文字は中位の大きさに、下は大きく書いて変化を持たせる――、なるほどねえ。


↓↓↓Aはちょっと右肩上がりが強すぎた。


↓↓↓矢印部分の縦画、願真卿の特徴である向勢(こうせい;直線ではなく外側に膨らんでいる感じ)になっていなかった。


さて、お次は赤坂書道教室だ。お題は前回同様、北魏(ほくぎ)時代(500年頃)の龍門石窟内に彫られている造像記(ぞうぞうき)の名品から。

↓↓↓Aの部分はもっと力強く。Bは勢いが足りなかった。そしてやっぱりうまくいかないのが、文字の位置。「世」がどうしても上になり過ぎてしまう。


↓↓↓古代文字の木簡(もっかん)の本のなかから、楽しそうなものを選んで書いてみた。T先生曰く、細い線をもっと力強く書いたらいいとのこと。確かに、後からゆっくり見てみると、細い線に力がないのがよくわかる。今度はもう少し太い筆で、字の構成も変えて書いてみようかな、と。

9/27/2009

◆またまた木簡に挑戦!

最近、木簡(もっかん)の名品を集めたシリーズ本『簡牘名蹟選(かんとくめいせきせん)』を購入した。そこで早速、今回の赤坂書道教室で、そのなかの面白そうな文字を練習してみることにした。選んだのは、中国・湖北省(こほくしょう)の張家山(ちょうかざん)という場所で発掘された前漢時代のお墓からの出土品・竹簡(ちくかん;木簡の一種で、木ではなく竹に、毛筆で文字が書かれている)で、紀元前186年ころのものだ。今回はそのなかの蓋慮(がいろ)と呼ばれる政策や兵法に関する問答集のなかの一節に挑戦した。お堅い内容のはずだが、さすが古代人。文字はのびのびと元気いっぱいだ。

↓↓↓T先生からは、オリジナルをただ倣うのではなく、作品としての面白さを出すようにと言われた。T先生のお手本を参考にしながら、古代人の大らかな気持ちをイメージしながら書いたのがこちら。「疎遂軍恐」という四文字だが、最初の「疎」はもう少し縦長がよかった。因みに「疎」のヘンは、足ヘンになる。「軍」は、もう少しゆっくり書いた方がいいとのこと。また速書きがバレてしまった。


↓↓↓こちらはいつもの課題・造像記(ぞうぞうき)だ。T先生からの注意事項は、始筆はしっかり、終筆は軽めに。それがこの造像記の特徴になる。また、これに限らず、書く時は先生のお手本だけでなくオリジナルを傍においておくと、ちょっと見るだけで文字の雰囲気を感じることができ、それがいい影響を与えてくれるのだとか。臨書(りんしょ)ではなく自分の作品を書くときも、好きな書体を傍に置いて書くといいそうだ。書いているものと同じ文字がなくてもかまわないという。ふ~む。だいぶ先のことになりそうだが、参考にしようっと。
前置きが長くなってしまったが、Aの部分、ちょっと斜め下に倒れすぎ。そして相変わらず全体のバランスがイマイチで、「生」はもっと下がよかった。わかっちゃいるけど、筆がうまく動いてくれないのさ。

9/23/2009

◆毎日書道展入選作品の写真!、そして書譜卒業?

毎日書道展も創玄展同様、入選・入賞した人は自分の作品の写真を10枚もらうことができる。プロが撮影してくれたもので、絵葉書よりちょっと大きいサイズだ。今回の青山書道教室でその写真が皆に配られた。自分ではとてもこんなにきれいには撮れないので、すごくうれしい。

↓↓↓その記念の写真の写真をどうぞ。これまでにも何度か紹介してきたが、我が毎日書道展初入選作だ。


お稽古の方は、9月の最終回、今期(4月~9月)最後の教室だ。これまで習ってきた書譜(しょふ)の総仕上げ、でっかく書こうということで、もちろんサイズは半切だ。大御所のI先生も見え、今期最後の教室という雰囲気が否が応にも高まった。

↓↓↓皆が書いているところを見て回っていた若いT先生から、カスレがきれいだし、力が入っていなくてすごくいい、とお褒めの言葉をいただいたのがこちら。早速 I先生に見てもらったところ、その前に指摘されていた部分を修正していたので、「ああよくなった。うん、卒業だね」と言ってもらった久々のヒット作。やったね!(おだてに乗りやすい?)

9/06/2009

◆沖縄土産ふたたび

前回の沖縄土産のシーサーが、ごくごく内輪で大好評だったので、調子に乗って沖縄土産第2弾! あの「美(ちゅ)ら海水族館」で撮ったマナティのほのぼの~~とした写真だ。水底で草のようなものをもぐもぐ頬張っている姿を見ると、やっぱり哺乳動物なんだなあ、と納得するよね。


では本題。赤坂書道教室で書いた3枚を一挙にいってみよう。

↓↓↓いつもの石窟に刻まれた造像記(ぞうぞうき)の臨書だ。T先生からの今日の注意点は、横画(縦画と交わる線)の中央が少し細くなっているところをよく見るようにとのこと。そこはうまくいったのだが、相変わらず文字の位置が悪い。全体に上の空きが狭く、下の空きが広くなり過ぎてしまった。さらに、ノミで削るようなイメージで、ボタッとならないように書かなくてはいけなかった(A・C)。Bの部分は重なっているのでわからないが、始筆は横から始まって斜め下にもって行く。そうしていないのがどうして分かったんだろう???


↓↓↓お次は書譜(しょふ)の臨書だ。これも位置取りが悪かった。中心軸が右に寄り過ぎだ。Aの部分、先生曰く「足が短か過ぎて、ちょっと格好悪い」。これは「筆」という字だから、確かに胴長短足だった。


↓↓↓最後は古代文字の隷書(れいしょ)。前回も紹介したが、今回のは月例選書に提出する渾身の(?)作だ。古代文字は、その造形美にいつも感動してしまう。文字それ自体が本当にアートなんだよね。

8/31/2009

◆お盆明けの書道教室はもやもや~~???

お盆休みに沖縄へ行って、の~~んびりしてしまったせいか、今回の書道教室では思ったような傑作(?)を書けなかった。ま、何はともあれ、とりあえず沖縄土産のシーサーをどうぞ(新型インフルじゃないよ)。


元気になったところで、いつものように青山書道教室のお題・書譜(しょふ)の臨書から始めよう。T先生からの注意事項は、以下のとおり。
・オリジナルをよく観察する。特に交差した線は上下左右の長さの違いを比較してみる。
・転折(てんせつ)の部分はきっちりと止め、そこで弾力をきかせ、次の線を書く。
・草書だからといって最初からさらさら書かない。スピードを出すのは形を覚えてから。

↓↓↓これはオリジナルを全然観察していないことがよく分かった1枚。AとBの部分は長過ぎた。Cは矢印の方向から入っていく書き方が正しい。Dの部分は「衣」だということを分かって書かないと「尤」のようになってしまうので要注意。ハネの部分の横画がちょっと長過ぎた。


↓↓↓赤坂書道教室のほうは、石窟に彫られていた造像記(ぞうぞうき)。これは1500年くらい前の文字だ。AとBは、Aのほうが幅をとり過ぎてしまった。Cの部分は、これも筆は内側から入る。ノミでグッと彫った感じを出したいところだ。最後の文字、にんべんの縦画の終筆部分は抑えない(これはうまくいったかも)。


↓↓↓最後は楽しい古代文字の隷書(れいしょ)だ。長い縦画が単調になっているので、書くときにスピードの変化をつけるといいとのこと。次回の課題だね。

8/09/2009

◆「書作」昇段試験のための勉強会

先生方のボランティアで、昇段試験の1日勉強会が赤坂書道教室と同じ場所で行われるというので、こりゃお得!とすぐに申し込んだ。結局、参加者も多かったので、場所代を皆で割って1人たったの1,500円。会の終わりごろにはT先生も駆けつけて、その日に書いた全員の作品を選別・寸評してくれた。先生方に感謝!

昇段試験の楷書の課題は「魏霊造像記(ぎれいぞうぞうき)」。これは偶然にも赤坂書道教室の新しいお題『龍門二十品(りゅうもんにじゅっぴん)』のひとつなので、ちょっと親しみやすそう。応募作は半切に書くのが決まりだが、字数は自由。前日にT先生に書いてもらったお手本は1行5文字というダイナミックなものだったので、やる気満々、気力十分で臨んだ。

↓↓↓最初の2文字は横画が右肩上がりになり過ぎていたり、そうでもなかったりと、一定していなかった。全体に、横画は少し右肩上がりになっている程度でいいそうだ。この作品では文字の中に「白」があまり出なかったが、「霊」の一番下の横画はカスレが出てよかった、と思っていたらそうではなかった。こういう堂々とした字は、横画も軽くならないようにしっかり書き、ハネのところでカスレが出る程度でいいんだそうだ。墨ももう少し濃い方がいいとのこと。何を表現したいかで、書き方は全然違ってくるんだね。


さて、不得手な行書の課題はというと、空海(くうかい)の「灌頂記(かんじょうき)」。初の空海への挑戦だ。2~3枚書いてみて、やっぱり行書はうまくいかんなあ、と思っていたら、横で書いていた行書の達人・Rさんが、楷書みたいに筆を一画終わったら持ち上げるのは「NG」だとアドバイスをくれた。オーバーに言うと、ひと文字をずっと筆を持ち上げずにつなげて書くのが行書なのだそうだ。ちょっと手を浮かせて書かない部分もあるが、気持ちはすべてつなげて書く。途中で墨を足したときは、横画でも縦画でも最後の終筆部分をなぞって書き始める。そのアドバイスを守りながら書くと、あら不思議。本当に行書らしくなってきた。

↓↓↓この勉強会を主催(?)してくれた先生からは「面白い字だ」と感心されてしまったが、確かに、空海でありながら顔真卿(がんしんけい)の特徴が混ざってしまったような・・・。T先生からは、「人」という字の始まりが少し右に寄り過ぎだと指摘された。中心軸にかからないぎりぎりが丁度いいところだった。

8/03/2009

◆草書は終盤&造像記スタート

青山書道教室は、いつもの書譜(しょふ)の草書も終盤になったということで、お手本なしでオリジナルだけ見ながら書くという初の試みが行われた。T先生が教えてくれた書譜の特徴と注意事項は以下のとおり。
・風通しのよい字なので(線がくっついていない)、明るく、健康的な印象。
・縦画は向勢(こうせい)---直線的ではなく、外側に膨らんだ感じで丸みがある。ふわっとしている。
・草書は縦画を先に書くことが多い。書き順は筆の終筆の向きをよく観察し、それでもわからないときは「書道字典」を引いて調べる。

↓↓↓最初の「南」という字の書き出し部分、先生の朱のように元の字を意識して書かないと、何の字だか分からなくなってしまう。Aの曲がり角は十分に筆を止めて、次につながる曲線が弱くならないようにする(細くてもよい)。Bの部分は、風通しよくしなくてはいけなかった。同じ通り道を二度も三度も戻らない(線を重ならせない)。


お次は赤坂書道教室だ。新しいお題は「北魏(ほくぎ)」時代の洞窟・龍門の中に書かれている(彫られている)造像記(ぞうぞうき)、『龍門二十品(りゅうもんにじゅっぴん)』のひとつ「孫秋生劉起祖等造像記」だ。造像記とは、亡くなった人の供養のために仏像を造る由来を記したもので、龍門の洞窟(というか石窟)には多くの造像記が彫られている。『龍門二十品』は、そのなかでも秀逸のもの二十品を集めたもの。どれもノミで岩を削って書かれた鋭く力強い楷書で、とても個性的な文字たちなのだ。
↓↓↓先の尖った感じがうまく表現できただろうか? Aの部分、先生の朱のように、真っ直ぐに、きりりと書きたかったところ。残念!

7/22/2009

◆東京の真ん中で捉えた部分日食!

書道とは何の関係もないが、世紀の天文ショー・部分日食(東京だから皆既日食とはいきません)を携帯のカメラで捉えることが出来た。今日は雨模様だったのでうっかり忘れていたのだが、午前11時頃、外出先でたまたま雲の合間から出てきた日食に遭遇。完全な逆光のため、撮れているかいないかさっぱり分からないままシャッターを切ったところ、うまい具合に三日月のかわいい姿が収まっていた。貴重な1枚をご覧あれ。

7/20/2009

◆いざ!毎日書道展へ & 扇子の出来栄えは?


昨日の日曜日、わが毎日書道展デビュー作を見に友人たちと国立新美術館に行ってきた。丁度、講堂でT先生ら会員賞受賞者らによる席上揮毫(きごう)会なるものが催されていたので、それを見るのも大きな目的だった。漢字部の受賞者からはT先生を含め3名が揮毫を行い、それぞれがダイナミックな筆運びを披露してくれた。やはり間近で見ると迫力が違う。

ところで、肝心の私の作品は本当に展示されているだろうか? ちょっと心配だったが、ありました、ありました。あまり人が来ないような端っこの部屋だったが、壁の上の方で、キリリと頑張っておりました。

↓↓↓その証拠写真がこちら。他と比べなければ、結構イケている気がしないでもない?


↓↓↓さて、青山書道教室では、仕立てに出していた扇子が出来上がってきていた。どんなふうに仕上がったか、どうぞご覧あれ。ちょっとおふざけっぽいかもしれないが、夏の蒸し暑さを乗り切るには、こんなお気楽気分がよろしいのでは?




お次はいつもの青山書道教室の成果だ。書譜(しょふ)の臨書だが、今回は皆で半切に挑戦した。

↓↓↓線は元気があっていいとのこと。ただ、バランスがイマイチ。下半分はよかったのだが、上半分がよろしくない。2行目が1行目の陣地を犯してはあきまへん。1行目と2行目の間に空間がほしかった。字の大きさにもう少し大小をつけると収まりがよくなるとのこと。ちょっと見にくいと思うが、1行目の「枝」はもっと小さくてよかった。




↓↓↓最後は赤坂書道教室で書いた『書統』に出す予定の隷書(れいしょ)の習作。バランスよく書くというのは、ホント、難しいなあ。