7/24/2014

◆毎日展&台北・故宮博物院展!

あまりの陽射しにくらくらしながらも、昨日、毎日展に行き、さらに東京国立博物館で開催中の故宮博物院展に行ってきた。お目当ての散氏盤(さんしばん、前9~前8世紀)は、入口を入ってすぐの場所にいきなり展示されていた。ビックリだ。しかもその青銅製の器は思っていたよりずっと大きい。口径55センチ、高さ21センチで、広々とした底の部分に銘文が刻まれていた。これがまさに古代の青銅器に刻まれている文字、金文だ。臨書用の本を見ると金文の項では必ずと言っていいほど出てくる「散氏盤」の本物だ。当たり前だが、見慣れた拓本の文字ではなく、青銅器に直接刻まれた古代文字は生き生きしていた。やっぱり実物は凄いよね。
初っぱなで目的を果たしてしまったので、すぐに帰ってもいいくらいだったが、取りあえず中に入って行ったら思いがけず書が多く展示されており、ちょっと得した気分になった。王羲之(おうぎし)はもちろんのこと、かつて赤坂書道教室の共通課題で習ったことのある蘇軾(そしょく)や黄庭堅(こうていけん)の書もあり、「おう~、これこれ」と知ったかぶりもできたのだった。
↓↓↓これは毎日展で入選した自作の「水魚の交わり」。そういえば、これ金文なんだよね。古代人の楽しそうな雰囲気が表現できていると嬉しいのだが・・・。

7/21/2014

◆「明」を甲骨文で書いてみた!

関東でもようやく梅雨明けの気配が高まってきた。「梅雨明け」の前祝いではないが、今回は「明」の一文字を甲骨文で書いてみた。作品として耐えうるものになるといいのだが・・・。

↓↓↓これが半切1/3に書いた甲骨文の「明」。Aの空間を「明」と読めるギリギリまであけたらどうかとのこと。その場合は、日と月が別々の文字に見えないように、Bをしっかり長くして一体感を出すのがポイントだ。
↓↓↓いつもの自主課題、空海の忽被帖(こっぴじょう)。「迫以法儀暫か(く)」の6文字だ。全体的には(いつものことだが)、文字の位置が駄目だった。Aはもう少し空間をあけた方がいい。
 ↓↓↓共通課題褚遂良(ちょすいりょう)・文皇哀冊(ぶんこうあいさく)。これも全体的な文字の位置・バランスが悪い。Aはもう少し大きく書きたかったところ。それにしても、いつも同じ指摘を受けながら、ちっとも進歩しないのである。毎回、付け焼刃で書いているのがいかんのだろうなあ。反省。

7/20/2014

◆クールな現代アート展へ

今日、ダウンタウンレコード(東陽町)で開催中の知り合いの個展に行って来た。タイトルは「森敏明Bの図法」。作品はモノクロ写真をベースにした現代アートで、どれも理屈抜きにカッコいい。CDではなくレコードを売るショップに、森さんの作品群が妙にマッチしているのも面白かった。何となく懐かしさ漂うニュアンスのあるモノクロ写真に(それだけでも十分魅力的なのに)、惜しげもなくバサリ、バサリとビビッドな線やら文字やらを乗せて、独自の世界を作り出している。センスいいんだよねえ。
 ↓↓↓これはブックカバー。いくつかの作品を使ってブックカバー用に仕立てたものだ(Good idea!)。校正刷りをそのままデザインにしているところがこれまたニクイ。上は単行本サイズで300円、下が文庫本サイズで200円也。
 ↓↓↓早速、本にカバーをかけてみた。おー、なかなかいいんでないかい? 早く電車の中で本を開いてみたくなったぞ。
展覧会は明日まで。興味のある方はぜひ!

7/15/2014

◆無為に再挑戦!

今回の主役は「無為」の二文字。今年3月に挑戦して以来ほったらかしのままだったが、突如思い出し、再挑戦してみた。「無為」とは自然のままで作為のないことを意味する。なかなか深い言葉なのだ。

↓↓↓先生からはいろいろな書き方を教えてもらった。Aの点は丸だけでなく細長い形も入れ、A'の方はそれと同じにならないように向きを変え、違いを出したらどうかと。確かにそれも面白そうだ。Bの線は短くするという手もある。作品にするときは画仙紙の左右を少しカットした方がよいとのこと。
↓↓↓次は自主課題。欧陽詢(おうようじゅん)の九成宮醴泉銘(きゅうせいきゅうれいせんめい)。Aは空間をもっと広くとる。BやB’の払いは少し弧を描いてしまった(Cの上)。ここは逆にそるように書かなきゃいけなかった(Cの下)。
↓↓↓こちらも自主課題。空海の忽被帖(こっぴじょう)だ。最後の字は偏は「言」、つくりは「乞」で、「おわ(んぬ)」と読む。
 ↓↓↓最後に共通課題褚遂良(ちょすいりょう)・文皇哀冊(ぶんこうあいさく)を2つ。Aは左に傾き過ぎた。Bはもっと大きく書かないと全体のバランスが悪い。バランスを考えながら書こうと思ってはいるのだが、つい今書いている文字にばかり集中してしまうんだよね。

7/11/2014

◆木彫???

7月も中盤に入り、蒸し暑さが否が応にも増すなか、さる所で汗だくで木彫までしてしまった。何てこった。

まだ完成には至っていないが、タイトルは「Good job!」。その制作過程がこちら。

↓↓↓自分の左手をモデルに鉛筆デッサンし、それを楠の角材にうつして、まずはノコギリで大きく削っていく。立体を理解するのは本当に難しい。どこをどう切ったらいいのやら。しかも初ノコギリだ。疲れる~。
 ↓↓↓次はノコギリだけでなくノミとトンカチも使い、どんどん削っていく。あれ? 何とか手の形になってきたんじゃないか? 
↓↓↓ようやくここまで来た。「Good job!」の形になったかな。いや~、それにしても疲れた。木彫は体力勝負だということを実感。