5/21/2006

◆アフリカンフェスタ!

昨日、今日の2日間、日比谷公園でアフリカンフェスタが開催された。アフリカのエネルギーや素朴なアートにどっぷり浸かれる魅力あふれるフェスティバルだ。さまざまな国の出店のテントが並び、今年も大盛況。アフリカの人たちが着ている民族衣装を見ているだけでも楽しい。


さて、今回の戦利品は? 
上はウガンダの布。大枚はたいて8000円で購入した大判の壁掛けの一部。デザイン性の高さに脱帽だ。下は小品だが、アフリカの大地が匂ってくるような雰囲気のある壁掛けで2000円也。これはどこの国のものだったかチェックするのを忘れていた。残念。


◆書道教室・通常のレッスンが始まった

昨日は書道教室の日。前回は団扇に文字を書くという楽しいレッスンだったが、これからは通常のレッスンだ。今期(4月~9月)のお手本は、“書聖”と謳われる中国・東晋時代の書家・王羲之(おうぎし、307?~365?)の楷書「黄庭経(こうていきょう)」。「黄庭経」は道教の経典だが、内容は老子の不老長寿の養生訓だ。そのせいか東洋医学のツボらしき言葉もちょこちょこ出てくるが、門外漢にはさっぱりわからない。ともあれ、その書体を鑑賞してみると、少々扁平気味で、一つ一つの文字は風通しがよく(要するに文字の中にホワイトスペース多い)、格調高い。

それでは、レッスンの始まり始まり。
↓↓↓これは右払いに問題ありと注意された個所(写真上)。払う時、一気に力を抜かず、もう少し徐々に力を抜くようにと指導された(写真下)。なるほどなあ~。



↓↓↓次は「口」の部分の閉じ方。最後の横棒を書いて「口」を閉じた時、私の書(墨文字)では縦棒が飛び出ているが、横棒の方が出ているのが正解。こういう部分でどちらが出ているか、お手本をよく見ることが重要なのだとか。


さて、レッスンの成果は? ハイ、こんなもんでした。風通しのいい黄庭経の雰囲気、少しは出てるかな?

5/14/2006

◆おまけのミロ

古代の素朴な文字を彷彿とさせる近代アートといったら、やっぱりミロの絵だろう。

↓↓↓この絵は15年くらい前にフランスに行ったとき、小さな画廊で買い求めたもの。ストレス社会にどっぶり浸かっていると、なかなかこんな素朴な味は出せないなあ。

5/13/2006

◆取りあえずお手本を鑑賞

来年の展覧会に向け、すでにお手本は入手しているのだが、まだ一筆も練習していない(大丈夫なのか?)。

今回のお手本は、私の大好きな古代文字の「木簡(もっかん)」。金文(きんぶん)より時代は新しいが、やはり紀元前(!)、前漢の時代に書かれたものだ。その頃はまだ紙が発明されていなかったため、木や竹を短冊形にして(標準的なサイズは長さ23センチ、幅1センチ程度)、そこに文字を刻んで記録として残していた。それが木簡や竹簡(ちっかん)と称されている(総称して木簡)。
書かれている内容がすごい。紀元前だというのに、多くは田舎に駐屯した軍隊の記録や帳簿といったもので、他に論語、医学書のようなものまであるというから恐れ入る。

今回のお手本のオリジナルは、敦煌近くの漢時代の遺跡から発見された「敦煌漢簡(とんこうかんかん)」と呼ばれている木簡のうちの一つ。書かれている内容は、烽火があったらどうするこうするといった軍隊記録のようで、決して楽しいわけではないが、なぜか見ていると楽しくなる、元気のいい文字なんですわ。いやあ、見ているだけでなく、早く書かなきゃなあ・・・。
◆入選作品が戻ってきた!

↓↓↓これは今年の3月に開催された書の展覧会(創玄展)に入選した時の作品(部分)。今日、それが戻ってきたので、記念にパチリ。展覧会には怖いもの知らずで応募してしまったが、何とかひっかかり入選することができて、ほっ(ヨカッタ、ヨカッタ)。



因みに、上記作品は顔真卿(がんしんけい/709~785年)という唐の時代の超個性派書家が書いた「告身帖(こくしんじょう)」の一部を臨書したもの。この告身帖には、顔真卿に皇太子の教育係を命ずるという内容が書かれている。要するに昔の辞令書だ。それをなぜか受け取る本人の顔真卿が自分で書いている。やはり大物は違うなあ。

5/06/2006

◆団扇に中国の古代文字を書く

前衛書道家を目指し(?)、突然書道の教室に通い始めてから早や2年。
月に2回の教室で、現在、書道の楽しさを満喫中。

本日の教室でのテーマは、「団扇に好きな文字を書く」。

そこで前々から気になっていた古代・中国の文字、――出土した青銅器に彫られていた文字(金文-キンブン-と言う)、を書くことにした。ミロの絵を彷彿とさせる素朴で楽しい文字だ。紀元前のものでありながら、今の漢字を想像できてしまうところがスゴイ。

↓↓↓ まず、たっぷり薄墨を含ませた筆で右下の「州」という字を書く。その上に濃い墨を筆の先っぽでトンと乗せてグラデーションを作ろうと思ったが、思惑どおりに薄墨と交わってくれない。「まいったなあ」と、一向に交わってくれそうもない濃い墨の斑点を睨んでいると、若いT先生が通りかかり、「その黒い点を活かして別の文字を書いたらいいよ」とのご託宣。そこで、黒い点が文字の一部になるように、濃い墨で「氏」と書いてみた。うむ、まずまずの出来栄えだ。しかし、上の空間が多すぎるのがちょっと気になる。ここに何を書いたらいいか・・・、よいアイディアが浮かばない。あきらめて大御所のI先生に助けを求めると、「う~ん、そうだねえ」と言いながら、ひょいと青い絵の具で「有」(これも金文)と書いてくれた。
お~~~っ、いいではないか。



↓↓↓ この文字は「還」。どこが「還」かと思ったが、ヘンとツクリを左右入れ替えると、確かにそう見えなくもない。さて、ミロの絵をイメージしながら、今度は思いっきり濃い墨で書いてみる。ミロの雰囲気、出たんじゃないか?



↓↓↓ その裏に小さく「東」と書く。おしゃれになるはずが、残念! 文字の位置が真ん中よりも左に寄ってしまった。そこで再びI先生登場。ちょちょいと朱文字で「南」と入れてくれた。なんと、完璧な出来ではないか。う~む、満足でござる。