6/25/2006

◆新しい書道教室

先週、今通っている書道教室(青山)で教えてくれている若いT先生が始めた教室(赤坂)にハシゴで行ってきた。現在の生徒数はわずか4人(大丈夫なのか?!)。青山教室の人がほとんどだ。ここでは書きたいものを自由に書けるというので、「級」を取るための作品を書くのに丁度いいと思い、取り合えず月に1回だけ通うことにした。実は、青山教室で世話人をしてくれているマミさんから、私のように展覧会に出すだけというのはかなり特殊だから、早く1級まで取ってほしいと懇願(?)されたところだったのだ。

「級」や「段」を取るためには、月に1回行われる「月例競書」に作品を提出しなくてはならない。提出作品は月刊誌の『書作』に出ているお手本の中から自分のレベルに合ったものを選ぶ。あんまりこういうことには興味がないが、勉強にはなるだろうなあ、と一応思う。7級からのスタートだから、先は長いぞお。

記念すべき最初の提出作品は、中国・唐時代の書道家・チョ遂良(スイリョウ、596~658年)の作品「孟法師碑」をお手本にすることにした。チョ遂良は、同時代の虞世南(グセイナン)、欧陽詢(オウヨウジュン)らとともに「初唐の三大家」と謳われる人物。政治家としても優れていて相当高い地位まで上ったが、失脚し、ベトナムに左遷され、その地で亡くなった。寂しい晩年だった人なのだ。
「孟法師碑」はチョ遂良47歳の時の作品。97歳で没した女道士・孟静素(モウセイソ)の墓碑として書かれた。碑石はすでになくなっているが、その拓本が1本だけ残っていて、現在に伝わっている。字の形の特徴は、ちょっと寸足らずで、重心が下にある。その特徴が私の作品で分かりますかどうか。

↓↓↓先生の朱が入ったものがこれ。やはり私のは縦線に問題あり。穂先の向きがポイントで、最初に筆を置いた時(矢印)のまま、向きを変えずに終点を目指して下に書くというのが正解。私は書きやすいように穂先の向きを縦に変えていた(先生にはどうしてすぐ分かっちゃうのか、不思議)。向きを変えないで書くと、堂々とした縦線が出来る、らしい。


↓↓↓これなら、まあいいとしますか。提出用にしようっと。 

 

6/18/2006

◆書道教室・レッスン

昨日はT先生から面白い話を聞いた。T先生がI先生に習っていた時のこと。I先生が1枚の半紙を両手で持ってピンと伸ばし、「ここに筆で書いてごらん」と言うのだそうだ。相当軽く書かないと宙に浮いている半紙は破けてしまう。その時はうまく破けずに書けたのでほっとしていたら、「普段はそんなに軽く書いていないだろう」と、すっかりお見通しだったそうな。宙に浮いている半紙に書くように、力を抜いて書く…。う~~む、まだまだ先は遠そうでござる。

さて、気を取り直して昨日のレッスンの復習だ。
↓↓↓私が書いた文字(墨文字)の矢印部分に問題あり。O先生によると、左払いには大まかに分けて3種類あるんだそうな。ここは朱で先生が書いた一番長い左払い、つまり水平にしてからグーっと払う形が正解。


↓↓↓はい、これでOK。よくできました、と丸をもらってご満悦。


↓↓↓O先生、これもいいね、と丸を付けてから、「ン?」と矢印部分で突然固まった。「どうしてこんな跳ねになるのかな?」 早速、先生は私の書くところを見ながら原因を探求。その結果、書くときに筆先が穂の形ではなく刷毛のような平べったい形になっていたことが判明。私はいつも墨を付け過ぎるので、硯の端で墨を落とすのだが、その際に穂先がべったりと平べったくなってしまったわけ。そ・そうだったのかあ…。


↓↓↓模範はこちら。こんなに簡単そうなことでも、結構難しいのだなあ。

6/11/2006

◆自作の書で扇子

夏が目前となったところで、友人より扇子の注文あり(ホンマかいな)。自分の書を扇子にするには、白扇(はくせん:何も書いていない白い扇子)をできるだけ平たくして直接書く方法と、扇面(せんめん)という扇型の和紙に書いて、後から扇子に仕立ててもらう方法がある。私はやっぱり扇面に書く方が楽かなあ。

↓↓↓というわけで扇面に書いてみました。これは紀元前の「道」という字。こういう古代文字を書いていると、漢字は絵文字だということがよくわかる。ホント、人(いや、宇宙人?)が楽しそうに歩いてるよね。


↓↓↓同じ文字を墨ではなく絵の具で書いてみるとこんな感じ。ちょっと涼しげです。


↓↓↓これは古代文字の「朝」。日がパッと出てきた! というイメージかな。

6/04/2006

◆展示作品の写真をもらった

↓↓↓この間の展覧会(創玄展)に入選した作品の写真をもらった。展示場でプロのカメラマンが撮ってくれたらしい。葉書大の大きさで10枚もある。「友達に配るといいわよ」と言われたけど、相当迷惑だと思うので、ここに展示してお茶を濁そうっと。

6/03/2006

◆書道教室・今日のレッスン

↓↓↓まずは「之」という字だ。ポイントは横線から斜めに曲がる時の角度。つい45度くらいになってしまうが、赤字で直されたように15度くらいにぐっと狭くするのが正解。なーるほど、と思っても手はなかなか動かない。下の「中」は縦線が難しい。真っ直ぐ下に書くというのができそうでできない(縦線は私の弱点でもありまして……)。上の矢印(起点)に筆を置いた時点で、すぐ下の矢印(終点)に目を移すのがコツだとか。つまり書いた線を見ながら書くのではなく、これから書く線の終点を見て書くということだ。そんなこと、できるのか???


↓↓↓これは昔の「距」という字。矢印が今日の注意点で、縦線を長く延ばすところがポイント。ふむふむ、こうだな。はい、これはよくできました。


↓↓↓最後に展覧会用の作品の添削をしてもらった(もうやらにゃいかんと、昨日の夜あわてて書いて持っていった。いわゆる付け焼き場ですね)。注意されたのは横線の書き方。私のは筆を立てて書いているから線が弱いのだそうだ。少し筆を自分の方に寝かせて書くようにする。穂を引きずりながら書くという感覚だとか。さらに線の途中でもう一度軽く力をいれる。ふ~む。なるほどなあ。今日のレッスンは盛りだくさんでござった。