1/29/2011

◆蘇軾の半切などなど

今回の赤坂書道教室のお題は、この半年の共通課題だった蘇軾(そしょく)の行書「黄州寒食詩巻」を自分の好きなように半切に書くというもの。私は大きい文字をドカンと書きたかったので、半切に1文字としたが、人それぞれだ。半切を何枚も使って最初から最後まで、すべてを書き切った人もいれば、半切に1行、堂々5文字でまとめた人もいたり、いろいろな発想の作品を見ることができて楽しかった。

↓↓↓半切に書いたのは「葦」。淡墨と濃墨の2種類挑戦してみたが、作品としては淡墨がよかった、かな。


↓↓↓お次は顔真卿(がんしんけい)。「陵何壮哉/将軍」という文字だ。超個性的としか言いようがないよね。Aは名前の角度を少し内側に向けたほうがバランスがよかった。


↓↓↓これは某所で飾られていた大御所I先生の小品を写真に撮り、それをお手本にして書いたもの。Aの2カ所のアキは同じにしないほうが変化が出るとのこと。Bは少し太く。Cは全体的に少し大きく書いたほうがよかった。


↓↓↓雑誌「書統」の2月の詩文書の規定課題だ。Aは矢印のように始筆は右上から入ることが重要。


↓↓↓次は青山書道教室のお題・虞世南(ぐせいなん)の「孔子廟堂碑(こうしびょうどうひ」だ。Aは右に飛び出し過ぎ。Bの角度はもっと立てる。Cはほぼ水平にしなくてはいけなかった。ちょっと下がり過ぎ。


↓↓↓ Aは下が揃わなくてはいけなかった。Bは「理」が上になり過ぎ。右横の「張」が縦長なので、その上下真ん中におさまるようにする。う~ん、バランスよく書くというのは、ホント、難しいなあ。

1/23/2011

◆創玄展選別会&今年の初レッスン

先週末、創玄展一科の選別会が終わり、「入選しようがしまいが、ともかくこれにて終了!」と相成った。よかったあ。最終的な応募作品は、甲骨文(こうこつぶん、紀元前14~11世紀)で書いたものになった。現代の楷書体の原型と言われる最古の文字だ。大好きなスペインの抽象画家ジョアン・ミロの絵のような作品にしたいという魂胆があったのだが、さて・・・。

↓↓↓これが創玄展に応募した作品と同様のもの。普通では絶対読めないと思うが、「人中之龍」と書いている。人の中の龍、つまり「抜きん出ている」という意味だ。字体の面白さが気に入って選んだ。自分ではミロの雰囲気を少し出せたような気がしているのだが、どうでっしゃろ?


お次は、いつもの青山書道教室のレッスンだ。

↓↓↓お題は虞世南(ぐせいなん)の楷書「孔子廟堂碑(こうしびょうどうひ」を半切2行に書くというもの。朱が入っていることで分かるが、特に左側の行は字間が不揃いになってしまった。こういう楷書は、字間を揃えて書くことに、もっと神経を使わなくてはいけなかった。


↓↓↓赤坂書道教室の共通課題は蘇軾(そしょく)の行書だ。Aは下になり過ぎ、もう少し重心が上にならなくてはいけない。Bはもっと勢いがほしかった。Cは横画が軽過ぎた。先生の朱のように、きっちり太く書くのが正解。


↓↓↓こちらは顔真卿(がんしんけい)の「送裴将軍詩(そうはいしょうぐんのし)」。何と書いているかというと、馬若龍/虎騰(馬、竜虎の若く)だ。3文字目の龍のAの部分、上にハネる形が少しおかしかった。Bの縦画は斜めになり過ぎ。Cはちょっと下がり過ぎだ。


↓↓↓最後は雑誌『書統』の1月の規定課題だ。Aは空間をもう少しあけた方が大らかな印象になる。Bの2行は虹らしく弧を描くように書いてみたのだが、ちょっとやり過ぎた。加減が難しいなあ。タイトルの「虹」については、T先生曰く、そこだけ淡墨にしたら面白いとのこと。なるほど、挑戦してみますか。


↓↓↓というわけで、挑戦してみたのがこちら。確かに淡墨にするとおしゃれかも。

1/03/2011

◆沖縄のシーサーで迎春!

明けましておめでとうございます。
書道とは何の関係もないが、今回はこのお正月休みに沖縄で撮ってきた魔除けのシーサーたちをご紹介しよう。シーサーとは獅子のことで、沖縄の方言では獅子をシーサーと発音するんだとか。個人の家やさまざまな建物の門、あるいは屋根の上に据え付けられていて、沖縄の人々を魔物から守ってくれているんだよね。

↓↓↓これらはみんな首里城近くにある沖縄県立芸術大学の門の上に座っていたシーサーたち。芸術的なご利益があるかも。





↓↓↓こちらは国の重要文化財に指定されている約280年前の農家・中村家住宅のシーサーたちだ。逆立ちしているシーサーを見ると、「本当に魔物をやっつけられるのか? 大丈夫かいな」と心配になってしまうが、さすが屋根の上のシーサーは気合いが違う。



↓↓↓最後も中村家住宅のシーサーだが、透明なケースに入っていて他とは一線を画していた。かなりご利益がありそうな・・・。初詣がまだの方、このシーサーにお詣りってのはいかが?