8/19/2006

◆若冲を見に行ってきた

昨日、東京国立博物館の「プライスコレクション・若冲と江戸絵画展」に行ってきた。

展覧会場は、伊藤若冲、酒井泡一、鈴木其一、長沢芦雪、等等、さまざまな画家たちの傑作が百花繚乱、珠玉の江戸絵画がぎっしり詰まった宝船のようだった。動き出しそうなほどリアルな描写にたじろいていると、次には思い切った抽象表現に驚かされ、さらに見事と言うほかない大胆な構図に圧倒されまくった。
掛け軸の不自然に長っ細い空間、幾重にも蛇腹に折られる屏風、そして襖など、西洋にはない日本独自の形をしたキャンパスの中で、あのような大胆な構図が生み出されてきたのだろうか。いや、江戸という時代のなせる業か。
それにしても、江戸期によくぞこれだけの芸術が開花したものだと、改めて驚かされた。
う~~む、また鎖国するしかないか。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

若冲はどんな人だったのだろう?俄然興味が沸いて、色々ネット検索をしたところ、もともとは八百屋の跡取り息子だったようです。絵画に興味を持ったことから、稼業は弟に譲り家を出たらしい。妻帯をせず、死ぬまで黙々と描く続けたとか。その自由奔放な画風から、彼の生涯も自由奔放。女遊びもそれこそ芸の肥やしとばかりに、好き勝手に生きた男かと想像していたのですが、違いました(ちなみに、ラファエルはそれが高じて寿命を縮めたんですよ。知ってた?)。
そう言えば、若冲の絵画に官能を感じさせるものはなかったかも… 自由奔放と言うより、天真爛漫と言った方がいいかも知れません。
ところで、若冲の生涯に関する書籍をご存知の方がいらしたらお知らせ下さい。

匿名 さんのコメント...

「江戸時代の東京は、パリやロンドンに比べ、はるかに清潔で人口も多く、優れた大都市だった」と、どこかで読みました。
樽の中でゆっくり熟成していくワインのように、江戸の文化も鎖国下で醸成されていったのでしょうか。ちなみに、私の知り合いに「腐る直前の肉が一番美味い」と言った人がいます。あ、関係ない?失礼しました。