10/24/2010

◆全国競書大会に初出品だ!

書道を丸1日ガンガン書くぞ!という、恒例の秋の特別研究会に行ってきた。全国競書大会に出品する半切作品を1日で仕上げちゃおう、というのだから勝負が早くていいよね。会場では、実際に書いているところを先生方が回りながらアドバイスしてくれるので、自分の悪いところがすぐに分かり、いやあ、勉強になったなあ(と自己満足)。

この研究会では、前々から書いてみたかった『簡牘名蹟選(かんとくめいせきせん)8』に掲載されている約2000年前の文字・木簡(もっかん)に挑戦した。大らかで大胆、かつデザイン性にも優れたこれらの文字を見ると、本当に古代の人たちの美的センスはすごいと、心底感心してしまうのだ。

↓↓↓この3文字目の面白さに魅かれて書いたのだが、この気持ち、伝わりますかどうか?


↓↓↓これは雑誌『書統』の昇段試験用の作品。今回が初挑戦なので、応募の手続きがミスなく出来たかどうか、ちょっと心配。


いつもの青山書道教室の方はというと、10月から始まったお題、虞世南(ぐせいなん)の楷書「孔子廟堂碑(こうしびょうどうひ」だ。真面目な楷書で誤魔化しがきかないというか、要するに、うまく書けません。
↓↓↓書き始めのAはBよりも小さくなくてはいけなかった。T先生が書いた朱のように、「炎」も「林」も書き始めのAの方がBより小さくなる。そうだったんだ・・・。


↓↓↓転折の部分(A)はこの楷書の特徴的なところ。角々させずにまる~く書く。


↓↓↓赤坂書道教室は蘇軾(そしょく)の行書「黄州寒食詩巻」だ。今回も字と字のつながりの部分(A)が弱すぎた。Bは上に思いっきりハネ過ぎ。先生の朱のように普通のハネだった! オリジナルをよく見て書かなきゃあかん。


↓↓↓最後に、今年の毎日書道展の入選作品の写真が送られてきたので、一応、証拠として、どうぞ。文字のバランスの悪さなど、気になるところばかりだが、今後の反省もこめて――。

10/03/2010

◆馬肥ゆる秋で、書の方は如何に?

いや、真っ先に「芸術の秋・・・」と言うべきところだったが、つい「馬肥ゆる秋」になってしまった。あかんです。でも「芸術の秋」らしく、今回の赤坂書道教室では、紀元前の文字である金文(きんぶん)を作品っぽく書いてT先生に見てもらったのだ。何千年も前の文字を、古代人になった気分で書くのは楽しい。

↓↓↓これは「海」という字。Aの部分は下まで一直線に繋げて書かなくてはいけなかった。Bの2つの目のような点は、わざと大きさを変えたり、位置に変化を持たせたら面白いとのこと。なるほど。早く自分らしい作品にしたいなあ。


↓↓↓「書統」10月号のかな混じり書の規定課題。今回もまどみちおさんの詩で「いちばんぼし」。Aのタイトルは中心軸が右に流れ過ぎ。Bの本文はリズムに乗って書かなきゃいけない。さらに墨量も足りなかった


↓↓↓青山書道教室は、今月から新しいお題「孔子廟堂碑(こうしびょうどうひ:629年頃)」だ。作者は唐の時代の書家・虞世南(ぐせいなん:558~638年)。書聖と仰がれる王義之(おうぎし、300年代)の書法を体得したと言われる。何だかとても真面目そうな書体だ。T先生曰く、全体的な特徴は、横画の始筆部分は軽く、終筆部分の斜め部分は長目でゆっくりと終わる感じ。右はらい(C)も長く、角ばらない(私のは角ばってしまった)。
O先生に見てもらった朱の方は、Aは直線で、Bは内側に湾曲させるという特徴をきっちり書く。Cの部分、私のはC-1のように上に反り返ったしまい、はらいは角ばっている。C-2のように、上に反らせずに、柔らかくハネるのが重要。


↓↓↓Aの線をB、C、Dの3つに分けてみると、私のはBが長過ぎた。


↓↓↓Dの縦画は、気持ち的には先生の朱のように外に向けて湾曲する感じで書く。微妙だが、私のは逆に反り返っている。Aは鋭角で上に向けてハネてしまったため、ハネの部分が痩せてしまった。通常はBのように、まず横に行ってから上にハネるが、孔子廟堂碑は、Cのように短く横にハネるだけでよい。


↓↓↓そのハネがうまくいくとこんな感じになる。覚えておこうっと。