5/30/2010

◆個性派の何紹基と顔真卿で5月は終了!

今回は5月最後の書道教室。赤坂書道教室のお題はいつもの通り、清時代の書家にして詩人・何紹基(かしょうき)の臨張遷碑(りんちょうせんひ)だ。T先生から「これはうまく書けてるから、ちゃんと印を押してブログに出したらいいよ」と褒めてもらったので、その気になって、まずはその作品(?)からご紹介。

↓↓↓どの印を押そうかと迷った末(ま、2つのうちどっちにするか、という程度ですが)、小さい方をチョイス。印を押す場所も悩んだあげく、ついチャレンジして名前の右側にしてしまった。。。T先生~、これ、変ですかあ~?


↓↓↓では気を取り直して、雑誌『書統』の6月の規定課題(漢字かな交じり)。墨を付ける場所が真ん中あたり(B)にもう1箇所あった方がいいとのこと。ABCの3箇所の文字が濃くなっているとバランスがよくなる。


↓↓↓同じく6月の規定課題・漢字の方は前回同様、王義之(おうぎし)の行書を書いてみた。Aの部分、「これで終わり」とばかりに穂先をしっかり押してしまったが、ここは押さずにスッと筆を上げる。Bの部分は縦画が揺れてしまったが、真っ直ぐ書かなきゃいけなかった。


青山書道教室のお題は、顔真卿(がんしんけい)の行書の雰囲気を出しながら、「国破山河在」(国破れて山河あり・杜甫)という漢詩を書くというものだった。行書は「常に線が繋がっている気持ちで書く」というのはようやく分かってきたが、それだけでなく、書いているときの感情も繋がってなくてはいけないんだそうだ(激しいタッチの後に続く次の文字の始まりも、その感情のまま繋げる。行が変わる場合も同じ)。

↓↓↓ということで、こちら。結構迫力を出せたんじゃなかろうか? ただ、Aの部分は「石ヘン」に届くくらい大きく書かなくてはいけなかった。残念!


さて、次回は、今回書いた「国破山河在」または「常山臨代郡」(常山、代郡に臨み・王褒)を半切に1行で書く。また大きな字を書けるので楽しみだ。乞うご期待!

5/16/2010

◆久々に普通に書道!

毎日書道展出品のための制作が終わり、ゴールデンウィークの記憶も遠ざかってしまった今日この頃。目の前の目標がなくなりぼやっとしていたら、今回の青山書道教室のお題は、なんと顔真卿(がんしんけい)の行書・祭姪文稿(さいてつぶんこう)を半切(はんせつ)に書くというヘビーなもの。ぼっとしてなどいられませんでした。はい。

↓↓↓行書なのに墨がボタっとしてしまった。墨をつけ過ぎたら穂先の墨をとるか書く速度をはやくするなどの工夫が必要。2行目の1字目(念)はカスレさせたかったところ。いつも言われていることなのに、と反省。


↓↓↓本当に半切を書いたという証拠がこちら。教室で書いた4枚のうち、T先生に選んでもらった、一応一番よかったものだ。とはいえ、やっぱりカスレが足りないなあ。


↓↓↓赤坂書道教室のお題は何紹基(かしょうき)の不思議な作品・臨張遷碑(りんちょうせんひ)だ。いつものように左手で書いたが、五十肩になってしまったせいか(これ、言い訳)どうも調子が出ない。左側の文字をもっと右に寄せなくてはいけなかった。


最後に雑誌「書統」の規定課題2つと随意課題だ。一気にどうぞ。

↓↓↓これは「漢字かな交じり」の規定課題で、まどみちおの詩・「凧」。~糸のありったけをのばすと 凧はとおく 切手になって空にはりついた~。 その情景が目に浮かんでくるような詩がすっかり気に入って書いたのだが・・・。思い通りにコントロールできない自由奔放な筆で書いたため、T先生から「これ、左手で書いたの?」と聞かれてしまった。妙な味があるらしい。でも線がちょっと細すぎた。


↓↓↓漢字の規定課題・王義之(おうぎし)の行書だ。これは墨量が少なすぎた。兼ね合いが難しいなあ。


↓↓↓随意課題の「守節」。「節(せつ)を守る」という意味だが、そんなにりっぱなことを言ってる風には見えませんかね。

5/09/2010

◆現代アートアイランド・直島!

このGWに、瀬戸内海の小さな島、でありながら、現代アートのメッカとも言うべき直島(なおしま;香川県)に行ってきた。
宿泊したベネッセハウスは、ホテルであり現代アートミュージアムであり、海辺のリゾートでもあるという、なんとも贅沢な空間だった。しかも建物はすべて世界的建築家・安藤忠雄氏のデザインによるもの。安藤忠雄建築とインパクトのある現代アート、直島のゆったりとした自然、これら3者のコラボレーションが異彩を放つ場所だ。おかげで普段使っていない脳みそに「活!」を入れることができた、ような気がする。

↓↓↓ホテルに入ったところで我々を出迎えてくれたのがこの大きな作品。絵の具で描いた抽象画のように見えるが、実はネット上で手に入る絵をダウンロードし、その一部を巨大化して作り上げたものだという。(トーマス・ルフ、2005年)


↓↓↓これは客室に行くエレベーターの横にいつも立っている支配人(?)。鉄製なのだが、何度も会うので温もりさえ感じてしまった作品だ。(アントニー・ゴームリー、2004年)


↓↓↓「光の棺」と名付けられたモノクロ写真の作品群の一部(合計6枚)。安藤忠雄氏の建築とアート作品とのコラボが見事に結実した、ホテル内とは思えない荘厳な空間だ。(杉本博司、2009年)


↓↓↓これは直島のキャラクターになってしまった感のある大きな黄色い南瓜。周囲の自然との強烈なミスマッチが、見る者の気分をわくわくさせてくれるのだ。この作品の周りはいつも観光客でいっぱいだった。(草間彌生、1994-2005)


紹介しきれないが、さらにあんな、こんなで・・・





























↓↓↓最後は港にある赤い巨大南瓜。中に入って遊ぶこともできる。一目瞭然だが、これも草間彌生さんの作品。直島を去るとき、この赤い南瓜が「あら、もう行っちゃうの?」と言いながら(?)見送ってくれた。名残惜しいなあ。