3/16/2008

◆創玄展やら祝賀会やら

先週は上野の東京都美術館と乃木坂の国立新美術館をはしごして創玄展を見てきた。ポカポカ陽気が2日続いたせいか、上野公園では数本の桜が咲いていて、ちょっと得した気分。そして昨日は、T先生の創玄展・準大賞受賞を祝い、赤坂書道教室の生徒を中心に祝賀会を開催。ホテルの高級中華料理店に、皆、普段よりも少しグレードアップしたドレスコードで集合。大御所のI先生も他の用事をすっぽかして(?)駆けつけてくださり、こじんまりとはしていたが、とてもあったかいお祝い会となった。 


↓↓↓てなわけで、東京都美術館に展示されていた私の準二科賞受賞作品はこちら(T先生の作品じゃないよ。間違えようもないが、念のため)。会場で他の人の作品と一緒に見ると欠点ばかり目につき自信がなくなってしまうが、ま、一応受賞したんだからよしとするか。でも、もう少し墨を薄くして、墨量もたっぷりさせて書いた方が迫力があったよなあ、と反省。


↓↓↓さて、今週の青山書道教室の成果はこちら。T先生からは、横線の書き方を少し変えてみたらもっとよくなるとのアドバイス。T先生が書いた朱色の横線Aのように、書きながら微妙に速度を変えると(びびらせるように書く)、味のある横線になる。Bのようにまっすぐに、サッと書くと健康的な感じだ。今練習中の張遷碑(ちょうせんひ)は、Aのように書くと面白い。この書き分けが大切みたいだ。確かにお手本にしている書籍「古典渉猟」を見ると、同じ隷書(れいしょ)の臨書でも、張遷碑では横線が微妙にゆれているが、別の隷書ではまっすぐ、すっきりの横線だったりして、確かに書き分けられている。


↓↓↓次は赤坂書道教室の王鐸(おうたく)の行書だ。ようやく、行書もそれなりになってきたかな? ただ、やっぱり私の悪いくせが出て、「一」の字の途中で力が抜けていることを指摘された。つい調子に乗って書くと、そういうくせが出てくるんだよね。


↓↓↓最後は、月例競書への提出作品。今回から王義之(おうぎし)の行書の臨書となる。T先生からは「うん、勢いがあるよ」と褒められたので、細かい問題はたくさんあるけど、もうこれを出すことに決定!

3/02/2008

◆T先生が創玄展で準大賞

つ・ついに、我々を教えてくれているT先生が今回の創玄展で準大賞を受賞! いやあ、目出度い目出度い。今回の出品作は本当に締め切りギリギリに提出したとのことだが、そういうもんなんだね。赤坂の書道教室では、次回の教室のあと、皆で先生の受賞を祝う会をしようということになった。でも受賞すると、この手の祝賀会でT先生は結構大変そう。今回の受賞がわかってすぐ、えらい先生方にしてもらった祝賀飲み会(?)では、日本酒を飲みすぎ、帰りの電車で寝過ごしてしまい、結局ビジネスホテルに泊まる羽目になったんだとか。ま、若いから、それもいいよね。

展覧会で受賞するためには、我々のような臨書の場合でも秘訣(?)があるようだ。まず、見栄えのするお手本を選ぶこと。T先生曰く「展覧会は舞台と同じだよ。舞台で映えるためには、化粧を濃く、目立つようにするでしょ。展覧会で賞を取るためには、審査員に訴える強い作品がいいんだよ」。私は、青山書道教室で習ったことのある王義之(おうぎし)の楷書も好きなんだが、ああいう端整な美しい書は、応募作品1枚がわずか数秒で判定される審査では、なかなか高い得点を取りにくいのだそうだ。なるほどなあ。

↓↓↓これは毎度おなじみの隷書(れいしょ)。今回の注意点は「決」のはらう線の書き方(矢印)。隷書と楷書では反る方向が真反対になる。隷書は矢印のとおり、やや上に反った感じになるが、楷書では、直線的か逆に下が膨らむような感じになる。創作で隷書っぽい作品を書く場合は、そういう隷書の特徴をおさえなければいけないのだとか。一見隷書っぽく書いていながら、そういう細かい特徴が楷書的になっているのはおかしいらしい。全然知らなかった・・・。


↓↓↓次は王鐸(おうたく)の行書。行書ではあるが、線は直線的。他の行書のようにサラッと書かず、カクッ、カクッ、としたリズムで書く。まだまだだけど、こういう行書は面白い。