11/25/2007

◆初の賀蘭汗造像記(がらんかんぞうぞうき)

今週は青山の書道教室がお休みだったため赤坂の教室だけだったが、「賀蘭汗造像記」(502年)の臨書に挑戦できたので、満足、満足。と言っても、何のことだかさっぱり分からない人がほとんどだと思うので(私もだが)、超簡単に解説しておこう。時は中国・北魏(ほくぎ)時代。廣川王であった賀蘭汗の妻が、亡き夫のために弥勒像を造った顛末記がこの“造像記”だ。荒削りで力強い書体だが、素朴さがなんとも魅力的である。これは北魏時代の仏像や造像記がたくさん見つかっている龍門(りゅうもん)という石窟の天井付近に彫られているものだ。一度行ってみたいなあ。

↓↓↓始筆はいいけど終筆に問題あり(A)。筆を進行方向に少し倒す感じに書くといい。私のはボタッとしているけど、先生のはスッとしていて切れ味がいいよね。曲がり角はウエストのようにキュッと絞る感じに書く(B)。そして(C)の部分。この縦画の入り方は通常の左からではなく、先生の朱のように右から入る。そういう細かいところも、オリジナルをよく観察しなくてはいけない。なるほど、確かにそうなってるよなあ。


↓↓↓注意を守って書いたつもりの習作。月例競書の出品作だ。

11/18/2007

◆顔真卿の肉筆楷書作品に感激!

今、台東区・鶯谷にある書道博物館で、顔真卿(がんしんけい)の肉筆楷書作品『自書告身帖』(唐時代、780年)が一般公開されているというので行ってきた(11月25日まで)。普段はそのレプリカが展示されていて、本物は滅多に拝むことができないので、貴重なチャンスだと思って慌てて(?)馳せ参じたというわけだ。1200年以上経っているというのに保存状態はすこぶるよく、書き手の迫力が伝わってくる堂々たる書で、しばし見とれてしまった。顔真卿の息遣いが感じられる、本物ならではの魅力に満ちていた。いつも先生には、顔真卿の字は速書きせず、粘っこく書くのが重要だと言われてきたが、本物を見て「本当にどっしりとした書なんだなあ」と心底納得してしまった。

↓↓↓早速、そのレプリカ1万円也を購入。それにしても姿形はほとんど同じなのに、本物とレプリカとの間には、どうしても越えることのできない川があるのだった。


↓↓↓これは今回の青山書道教室のお題である隷書(れいしょ)のひとつ、張遷碑(ちょうせんひ、186年)の臨書。T先生からは「うまくなったなあ」というお褒めの言葉とともに、「佳」の文字をいただいた、ちょっと自慢の習作。


↓↓↓赤坂書道教室のお題は、張遷碑の時代からさらに遡ること200年以上となる古代文字の木簡(もっかん)。その伸びやかな文字が大好きなのだが、実際に臨書すると、現代人の性か、どうしても硬くなってしまうのが情けない。特に2文字目の横画、もっと伸び伸びとさせなくてはいけないのだが…、う~~む、確かに硬いよなあ。

11/11/2007

◆オリーブの実!

書道とは何の関係もないが、預かり物のオリーブの木に、な・なんと、実がなっていてビックリ。春から夏に枝がグングン伸びて、白い花がいっぱい付いたが、まさか実までなるとは思わなかった(たった3つですが)。近くに別の種類のオリーブの木がないと実はならないというようなことをインターネットで読んだことがあるが、うちに元からある貧相な1本のオリーブの木が功を奏したのだろうか? ま、とにもかくにも、目出度いぞ。

↓↓↓熟す前の紫がかったグリーンの実とすっかり熟した黒い実。そして全く気づかなかったため熟しすぎておばあさんになっちまった実の合計3個。大きさは、結構デカイ・・・。