2/21/2010

◆淡墨で木簡に挑戦!

先週、3つの書道展をハシゴし、淡墨の作品の美しさにすっかり感銘を受けてしまった。そこで早速、古代文字の木簡(もっかん)を淡墨で書いてみた。今回はその作品からご覧あれ。

↓↓↓何枚か書いたなかでT先生に選んでもらったのがこちら。紙はたまたまあった和画仙(わがせん)を使ったのだが、中国の本画仙(ほんがせん)に書いたらまた違った滲みが出るという(T先生は本画仙の方が好み)。墨汁は花仙か呉竹の古墨(こぼく)にして、さらに摺った墨を少し入れるとよいとのこと。なるほど。淡墨は紙質や墨の違いが如実に作品に影響するんだね。


↓↓↓こちらは「書統」の今月の随意課題だ。まずまずの出来だと思うんだけど、どうでっしゃろ?


↓↓↓では、いつもの青山書道教室でのお題にいってみよう。前回に続き、顔真卿(がんしんけい)の倣書(ほうしょ)だ。今回の紙は半切1/2の大きさなので、ちょっと見栄えがいい。Aの部分、ちょっとうつむき過ぎてしまった。


↓↓↓お次は赤坂書道教室のお題・清(しん)の時代の書家・何紹基(かしょうき)の臨張遷碑(りんちょうせんひ)だ。前回同様、左手で書いてみたが、やっぱり味があって楽しい。Aの部分はもうすこし空間がほしかった。Bの部分はハネ過ぎ。

2/11/2010

◆新しいお題は不思議で面白い

赤坂書道教室のお題が今月から新しくなった。何紹基(かしょうき)という1800年代・清の時代の書家による「臨張遷碑(りんちょうせんひ)」だ。これは後漢時代の有名な隷書(れいしょ)である張遷碑(186年)を何紹基が臨書したもの。オリジナルもなかなか楽しい字なのだが、何紹基が臨書すると、あら不思議、妙に味のある、オリジナルとは全く違う魅力に満ちた字に変身してしまった。

↓↓↓T先生曰く、横画が徐々に細くなったり微妙に震えたような線は、左手で書いたのではないかと思わせるそうだ。試しに左手で書いてみたら、その方が自然に書けたとか。それではと、私も左手で書いてみた。確かに意識しなくても横画は徐々に細くなっていくし、利き手じゃないから微妙に震えた線になる。こういう挑戦はすごく楽しいよね。


↓↓↓書道雑誌「書統」の今月の規定課題の隷書だ。Aの方がBより長くならなきゃいけなかった。


↓↓↓これは「書統」の随意課題の一部を練習したもの。Aの細い横画が弱すぎた。行書の鉄則・「すべて一筆で続けて書く気持ち」を忘れていたためだ(楷書のように途中で筆を上げて一休み?してはいけない)。すぐにバレるんだなあ・・・。


次は青山書道教室だ。お題はいつもの顔真卿(がんしんけい)の楷書だが、今回は臨書ではなく倣書(ほうしょ)に挑戦した。倣書とは、オリジナルの字をただ真似て書くのではなく、その人になったつもりで別の字を書くという練習法だ。

↓↓↓とても顔真卿が書いたものには見えないだろうけど、そこは我慢していただいて、と。Aは小さく、Bを大きく書くと見栄えがよくなる。名前の下には、いつもの「臨」ではなく「書」と書くのだが、Cの部分、くずし方がおかしい。「出」のようになってしまった。


↓↓↓Aの重なる部分は「人」のように左が長くなる。こっちがうまくいくとあっちが駄目になり、なかなか完璧にはいかんなあ。